12誘導心電図の捉え方
四肢誘導
- まず、プラス側の電極の位置に注目する。
- そこに目の位置があって、そこから心臓を眺めているものと考える。
- aVR, aVL, aVFなどはR, L, Fと覚えて、それぞれ、Rは右手、Lは左手、Fは左足に目の位置がある。
この絵のI、II、IIIの位置は、それぞれ手と足との組み合わせの関係、として示している。
この絵ではI、II、IIIの位置を「眺めている目」の位置として示している。
- 第I誘導
- 左室の側壁を見る誘導である。
- 第II誘導
- 心臓を心尖部から見る誘導である。四肢誘導で、波形が最も明瞭に描かれる。
- 第III誘導
- 右室側面と左室下壁を見る誘導である。
- aVR誘導
- 右肩から心臓を見る誘導である。逆転した波形が見られる。
- aVL誘導
- 左肩から心臓を見る誘導である。
- aVF誘導
- 心臓を、ほぼ真下から見る誘導である。
胸部誘導
- 胸部誘導の波形の捉え方は、胸部のそれぞれの電極の位置が「目の位置」で、そこから心臓を眺めているものと考える。
- V1誘導●
- 主に右室側から心臓を見る誘導である。
- V2誘導●
- 右室と左室前壁側から心臓を見る誘導である。
- V3誘導●
- 心室中隔と左室前壁から心臓を見る誘導である。移行帯が見られる。
- V4誘導●
- 心室中隔と左室前壁方向を見る誘導である。
- V5誘導●
- 左室前壁と側壁を見る誘導である。
- V6誘導●
- 左室側壁を見る誘導である。
胸部誘導電極装着方法のコツ
第4肋間を探す場合、胸骨の上にある胸骨角(胸骨の突起部分)が第2肋骨と平行していることから、胸骨角を目安として、第2肋間、第3肋間、第4肋間と順に探る方法もある。
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